夏の日

 

8月に戦争が終わった

 

 

私には3つのちが流れている

 

1つは親からもらった血(命)

1つは生まれた時から覚えてきた知(知識)

1つは環境、地(地域、国、地球)

 

3つのちで私はできている

 

 

 

 

何とも言えない喪失感が

この時節にはある

 

日焼けの後のほてりと共に

 

 

 

 

夏の終わりを感じるからだろうか

 

この土地の記憶が流れているからだろうか

 

 

 

戦争が終わって全てを失った日から

1週間

 

 

下を向いていた人々が

もう一度生きようとした

 

 

 

 

 

 

 

 

道端で飛ぶ力を無くした蝉が

羽をばたつかせている

透明な羽が太陽に輝いて美しい

 

 

 

アサガオの観察日記を始めたのも

こんな夏の日