知る
4月に入社した社員に
お客さま応対の研修をした事がある
研修で何よりも知って欲しい事があって
テキストには無かったが、取り入れた事があった
それは、みんなに席を立ってもらって
教室中を2分間歩き回ること
2回行うのだけど
1回目は顔も上げずとぼとぼと歩く
誰かとすれ違っても喋ってはいけない
2回目はすれ違った人とあいさつをしてお話をする
相手に興味を持って
研修を終えた社員の感想はとても素直なものばかり
1回目
気味が悪い、気持ち悪い
つまらない
2分間がとても長く感じた
悲しくなった
2回目
相手を知る事がとても楽しい
時間が足りなかった
少しの時間だったけど仲良くなれた
両方の2分間を経験して、その違いがよくわかった
この感じを忘れたくない
想像してたより実感として納得できた
見ないように、聞かないように、感じないように
そうやって過ごす時間の空虚さ
興味を持って関わる
それだけで流れる時間も関わりも全然違ったものになる
何がうれしいことなのか
気持ちがいいことなのか
一人ひとりが2分間で掴む
笑顔がキラキラして見えるのも
若い新入社員だからというだけではない
関わり方一つで世界が変わることを
体験として味わった
やってみて
知らなかったということを知る
機会を捉えて活かす
これから経験する事の一つひとつも
知ることにつながっている
研修を終えると一人ひとり職場に戻り
それぞれの場所でお客さまと関わる
時々はこの経験を思い出してくれてたらいい
今もまだキラキラしてたらいいなぁ
5月の風が吹くとよくそんな事を思う