託す

 

この島は

明日の朝には攻められる

だから今夜のうちに本島まで逃げなさい

 

 

そう言って島の人たちを逃がした

 

無事に辿り着いたら

私の家族を訪ねて欲しい

ここに住んでいるからと

想いを託して

 

 

 

散りゆく命と知って

最期まで何が出来るかと

限りを尽くして生きた

 

沖縄の戦争で

三人の子どもと愛するおばぁを残して

命を賭したおじいちゃん

26歳だった

 

 

無事生き延びた人が

あなたのご主人に命を助けられたと訪ねてきて

おばぁはこのことを知った

 

我が家で語り継がれる愛の物語

 

 

何でかふと想いがよぎった

 

 

 

 

会社で働く人にとって

4月は大きくも小さくも動く月

今まで自分が担っている仕事を

引き継ぐ時期だからかなぁ

 

もうすぐおばぁの命日だからだろうか

 

今朝から

おじいちゃんの想いがふと自分に訪れた

今あるのは二人のお陰だなぁと思いながら

託すについて拘ってみた

 

 

潔く託せたらいい

愛のエネルギーもいっしょに

つながっていくといい

私の歩いてきた結果の何かも

 

 

 

 

 

今日も良い一日を♪