走る、走る、、、

 

私が小学生の高学年の頃

両親は同じ職場で働いていた

 

夕方からの仕事で

帰宅はいつも夜中の4時ごろ

 

 

 

疲れているはずなのに

 

二人はいつも

今日起こった事の話をした

 

気持ちが動いたら

その事を二人で話したり

 

未来の話や

 

地球や宇宙のこと

 

人間のことを話した

 

それぞれが日記をつけたりもしていた

 

 

 

 

その時間を

とても大切にしているように

私には見えた

 

 

自家用車の運転席と助手席で

同じ時を駆け抜けていた

 

 

 

そんな二人が憧れだったし

その風景は

今でも眩しい

 

 

 

 

 

 

 

私のドライブ好きは

そのせいなのかなぁ

 

 

 

同じ空間

同じリズムの中にいる

 

 

見えているもの

感じることは

それぞれ違うけど

それぞれの存在が認められる空間

 

二人も大切にした空間

 

 

 

走って何かが吹っ切れたらいい

走って何かを思い出したらいい

走って忘れてみるのもいい

走って

流れる景色に無心になるのもいい

 

走って

いつかたどり着くといいなぁ

 

 

 

今日はたくさん走った

 

 

 

 

 

ハンドルを握りながら

今日まですっかり忘れていた光景を思い出す

 

後部座席で描いた遠い未来も一緒に