大人の話

 

私の父親は厳しかった

私は長女だから特に

 

妹二人には甘かったのに

おばあちゃん子だったからか

厳しく育てられた

 

そういう時代でもあった

 

 

 

小学校の高学年になったある日

父が私に想いを伝えた

もう話せる年頃だからと

 

 

厳しく育てた事が正しいか間違っていたかは

わからない

 

だけど大切に思っているという事は

わかって欲しい

そう言った

 

その時、父が泣いているのを初めて見た

 

 

母から

厳しく接した日の夜は

寝付いた小さい私をみて

父はよく泣いていたと聞いた

 

 

そんな事全然わからなかった

 

なんだ、

愛されていたんだとうれしかった

 

 

 

 

今でも、

厳しく教えられるのは嫌いじゃない

 

期待されてるのかなと思ったりする

 

 

 

 

新しい仕事の私のボスはちょっと厳しい

 

 

時々ある厳しい指導に

時々ヘコむけど

少しだけうれしい

 

 

 

同じ景色を見たいとがんばりたくなる

とりあえず 

同じ言葉で話せるようになるのが目標

 

 

父は私が話せるようなるまで待っていてくれた

少し大人の話ができるようになるまで