水月

 

あんなに思いを込めて関わったのに

ありがとうの一つもないなんて

 

そう思ってしまう事がある

 

 

そう思って心を虚しくしなくてもいい

 

 

思いを込めて生きることができた

その時間を過ごせた

自分が選んで過ごしたその時間は

私自身もしあわせにしてくれた

 

自分からあたたかいエネルギーが溢れているのを

感じたはず

自分にもこんなエネルギーがあったことに

よろこびを感じていたはず

 

そのよろこびは巡り巡って

また出会える

いつか私に降り注ぐ

 

 

自分が感じた一番いいエネルギーを預ける

ずっとこのままでいたいと思えた

大好きなエネルギーのままを空に預ける

 

 

いつでも思い出せる

確かに私はそのエネルギーの中にいた

その記憶は消えない

 

 

だから

誰かの見返りを求めて

心を虚しくしなくていい

わかり始めた愛のエネルギーを

萎えさせてはもったいない

 

 

 

 

愛を覚えながら生きている

 

遠くにあって手が届かない

あこがれてやまない愛だけど

 

少しずつ覚えて

忘れて

またあこがれて

手が届きそうになって

思い出して

求めて

そうやって生きている

 

 

水無月の雨上がり

やわらかく降り注ぐ月の光に

そんなことを思っていた